こんにちは、宅建講師の大野翠です。
宅建の合格を目指し、いざ学習を始めようとした時に悩むのが「教材選び」です。
じっくり選ぼうと思って書店に行っても、宅建関係の書籍が多すぎて選べないという声もよく耳にします。
今回は、一般的に販売されている宅建教材の特色と選び方について紹介します。
独学の人はもちろん、資格スクールを利用している人も補助教材選びの参考にしてみてください。
宅建学習に必要な教材とは
宅建学習の教材には、主に以下のような種類があります。
- 基本書(テキスト・参考書)
- 過去問集(年度別・分野別)
- 一問一答集
- 要点まとめ集(頻出ポイントまとめ・直前まとめ)
このほかにも、出版社によってはさらに細分化して教材を販売していることがあります。
従来より、宅建試験の攻略法として過去の本試験問題をベースにした学習が基本とされています。
そのため、過去10年分あるいは15年分程度の過去問のなかからテーマごとに編集しなおした書籍が多くあります。
ここからは、各教材の特徴と使い方について解説します。
基本書(テキスト・参考書)
基本書や参考書と呼ばれるメインのテキストは、必ず1冊は手元に置いておきましょう。
基本書は、宅建試験の出題範囲の全てを網羅している書籍です。学習を進めるうえでわからないポイントが出てきたら、基本書を使って辞書のように調べることもできます。
また、基本書はその情報の網羅性から、数年に1度程度しか出題されないテーマや、過去に1度だけ出題されたような少々細かい内容についても記載されている場合があります。
学習の優先順位としては、細かいテーマよりも頻出テーマを優先させましょう。
過去問集(年度別・分野別)
過去問集は、過去の宅建本試験問題がそのまま掲載されています。
年度別にまとめたものを「年度別過去問集」といい、1年分ずつの本試験問題と解説が本番形式でそのまま掲載されています。
年度別過去問集は、直近10年から15年分の本試験問題を1冊にまとめていることが多いです。
さらに「分野別過去問集」として、各テーマごとに頻出問題を集めた教材もあります。
たとえば権利関係のうち抵当権のテーマに対して、近年よく出題されている論点の類似問題を複数掲載しています。
過去に出題された問題をテーマごとにまとめていることで、苦手としているテーマのみを繰り返し学ぶことができます。
一問一答集
一問一答集も、過去問をベースとして作成されています。
前述の分野別過去問集に近い作りで、宅建本試験の出題テーマごとに頻出ポイントを一問一答形式でまとめています。
分野別過去問集に掲載されている問題は、あくまでも本試験問題の出題形式そのままに掲載されています。つまり分野別過去問集では、四肢択一または個数問題、組み合わせ問題として解答します。
一方、一問一答集では全ての選択肢をバラバラにしてまとめています。
重要テーマや頻出ポイント、間違いやすい選択肢などをテーマごとに再編集しています。
一問一答を繰り返すことで基礎力向上に繋がります。
このことで、本試験の出題形式である四肢択一問題を解く際に、選択肢ごとに根拠をもって解答できるようになります。
要点まとめ集(頻出ポイントまとめ・直前まとめ)
要点まとめ集は、基本書の中から更に頻出ポイントに絞って掲載している教材です。全体の内容がすべて網羅されている基本書を熟読するのは容易ではありませんが、要点まとめ集なら効率よく学習ができます。
今年再受験をめざす宅建受験生は、すでに前回受験時に買いそろえた基本書を保有しているでしょう。
特に大きな法改正点がないようであれば、前年度の基本書はそのまま使い、要点まとめ集のみ最新年度のものを新たに購入するという使い方もできます。
ただし、大きな変更点がある年をまたいで再受験する場合や、前回受験時から年数が経っている場合などは、要点まとめ集だけではなく基本書も一新することをおすすめします。
宅建の学習教材、どう選ぶ?
基本書や各種問題集など、宅建の学習教材にはいろいろな種類があることがわかりました。
実際に書店で手に取って選ぶのがベストですが、最近はオンライン購入を選ぶ人も少なくありません。ここからは、おすすめの選び方について紹介します。
基本書と同じシリーズで揃える
スタンダードな選び方で、もっとも間違いがないのは基本書と同じシリーズの教材で統一することです。
過去問集や要点まとめ集で理解が及ばない場合、解説欄に「基本書〇ページ参照」などと掲載されています。
つまり、同じシリーズの教材で統一すると、教材間の互換性が高く効率的です。
また、解説の内容も同じシリーズの教材であれば表記・表現が統一されていてわかりやすいというメリットもあります。
まとめ
宅建試験は、国家資格のなかでも人気の試験です。
そのため市販教材も複数販売されていて、自分だけでは選びにくいという悩みもあるでしょう。本記事を参考に、どの教材を学習に取り入れたいか選ぶお手伝いになれば幸いです。
基本書は必携とし、過去問集の内いずれか1冊は購入したいところですが、市販の教材すべてを買いそろえる必要はありません。
あくまでも自身の学習計画に基づいて購入する教材を吟味してみましょう。
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