こんにちは、宅建講師の大野翠です。
宅建合格へ向けて学習を進める際、参考にしたいのが「合格のために必要な学習時間」ではないでしょうか。
インターネット上では短期間で合格した例なども紹介されていますが、勉強のペースは人それぞれです。
そこで本記事では、宅建合格のために必要な学習時間と学習計画の立て方について紹介します。
ひとつの目安としてお役立てください。
約300時間がひとつの目安
一般的には、宅建合格に必要な学習時間は約300時間前後だと言われています。
もちろん、初めて受験する人と法律や建築など関連知識がある人では、必要な学習時間に差があります。
この学習時間を目安に、自分にとってどれくらいの学習時間が必要か考えてみましょう。
関連知識の有無がポイント
宅建試験対策として学ぶ課目は、大きく4分野に分けられます。
- 民法(権利関係)
- 法令上の制限
- 税その他
- 宅建業法です。
民法は、法律の基本であり他の士業(行政書士など)の学習経験者では既に身についている知識といえます。
法令上の制限では、建築基準法や都市計画法など不動産に関する法令を学びます。
そのため建築士や設計士の学習経験者は、スムーズに学習を進められるでしょう。
税その他は不動産に関連する税務知識や土地の鑑定評価などを学びます。
宅建業法は、宅建試験のキモとなる課目であり、最も出題範囲が広く問題数も多い部分です。
これらの4分野について、宅建学習を始める前に既に知識を持っている人はアドバンテージがあると言えます。
つまり、最初からすべて勉強する人より学習時間を短く設定しても良いかもしれません。
または、すでに知識がある分野に使う時間を、苦手分野の攻略のために使うと良いでしょう。
宅建初受験の人の学習時間
宅建の学習内容に関連する知識が全くなく、はじめて学ぶことばかりの受験の場合、まずは一般的な目安である300~400時間を目標としましょう。
学習を進めながら、得意な分野とそうではない分野がわかってきます。
その中で、さらに上乗せをした方が良いのか等、微調整をしていくことをお勧めします。
再受験の人の学習時間
これまでに宅建試験の学習をしたことがある人の場合、初めて受験する人よりは知識がありますので300時間程度を目安としてはいかがでしょうか。
しかし、近年の宅建試験は難化しており暗記だけでは太刀打ちできない問題が増えてきました。
そのため、ある程度の知識があるとしても前回受験時より学習を多く確保する方が安心です。
つまり前回受験時の学習時間が300時間ほどあった場合は、それを上回る学習時間は確保したいところです。
また、前回受験時に300時間に到達していなかった場合は、まずは最低300時間の確保を目標に学習を進めましょう。
法律知識がある人の学習時間
宅建試験対策の学習の中で、民法(権利関係)を苦手とする人は多いです。
特にはじめて受験する人や再受験の人は、民法対策に学習時間を取られることが多い傾向にあります。
このことから、これまでに法律を学んだ人や行政書士など他の士業の学習経験者は、宅建学習のための時間を短く設定しても良いかもしれません。
学習時間を基にした計画の立て方
ここまで、タイプ別の学習時間の目安について紹介してきました。
ここからは、必要な学習時間を基にした学習計画の立て方について解説していきます。
早いスタートがおすすめ
総学習時間として300時間必要である場合、例えば300日前から勉強をスタートした場合は1日1時間の学習を積み重ねることで到達します。
この計算で行くと、150日前であれば1日2時間、100日前なら1日3時間という具合です。
つまり、早く学習を始めることで1日あたりの負担が軽減されるということです。
スキマ時間が大事
働きながら宅建合格を目指す社会人では、日々の仕事の合間にどのくらい学習時間が確保できるかがポイントになります。
主婦(主夫)の人も同様で、日々の家事育児の間にどこで勉強できるか不安になるかもしれません。
しかし、安心してください。
宅建の学習時間は、必ずしも連続した時間の確保でなくても構いません。
例えば1日2時間は勉強時間を確保したいと決めた場合、30分ずつのスキマ時間を4回取ることで合計2時間になります。
このように、ちょっとした時間の積み重ねでも十分に学べます。
忙しくて時間が取れないと不安にならず、少しの時間も大切に自信をもって学習を進めましょう。
まとめ
宅建合格に必要な学習時間は、一般的には300~400時間と言われています。
これを基本時間とみなし、初めて受験するのか、再受験か、関連知識があるのか等の前提条件によって目安の時間を自分なりに設定してみましょう。
もちろん、ただ時間を過ごすだけでは合格の保証はありません。
合格したいという強い気持ちをもって、効率の良い学習を進めていきましょう。
コメント