令和4年度宅建本試験問題・重要論点解説「税・鑑定評価」

宅建
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こんにちは、宅建講師の大野翠です。

今回は令和4年度宅建本試験問題のうち「税・鑑定評価」について重要論点を解説していきます。
税・鑑定評価は、50問中3問の出題です。国税と地方税からそれぞれ1問ずつと、鑑定評価から1問の出題です。それでは早速確認していきましょう。

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令和4年本試験問題「税・鑑定評価」の出題内容

令和4年度の出題内容は、次の通りでした。

・問23 国税・印紙税
・問24 地方税・固定資産税
・問25 地価公示法

令和4年は、国税から印紙税、地方税から固定資産税が出題されました。鑑定評価では地価公示法の出題でした。これらはいずれも頻出論点であり、得点しやすいテーマです。

そのため、令和4年の税・鑑定評価は3問中3点得点したいところです。少なくとも3点中2点は、基本的な知識の定着がされていれば得点できる問題だったかと思います。

それでは実際の問題を見ていきましょう。

問23・印紙税

印紙税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、以下の覚書又は契約書はいずれも書面により作成されたものとする。

1・土地を8,000万円で譲渡することを証した覚書を売主Aと買主Bが作成した場合、本契約書を後日作成することを文書上で明らかにしていれば、当該覚書には印紙税が課されない。

2・一の契約書に甲土地の譲渡契約(譲渡金額6,000万円)と、乙建物の譲渡契約(譲渡金額3,000万円)をそれぞれ区分して記載した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、6,000万円である。

3・当初作成した土地の賃貸借契約書において「契約期間は5年とする」旨の記載がされていた契約期間を変更するために、「契約期間は10年とする」旨を記載した覚書を貸主Cと借主Dが作成した場合、当該覚書には印紙税が課される。

4・駐車場経営者Eと車両所有者Fが、Fの所有する車両を駐車場としての設備のある土地の特定の区画に駐車させる旨の賃貸借契約書を作成した場合、土地の賃借権の設定に関する契約書として印紙税が課される。

問23・解説
3が正しい内容で正解肢です。覚書が契約書と同様の効果があるということがわからなければ、難しい内容だったのではないでしょうか。覚書は、契約書と同じく契約内容について示す文書にあたります。本肢では契約期間の変更がなされていますので、契約書と同様に印紙税が課税されます。

1も、3と同じく覚書に関する内容を問われています。3の解説と同様に、覚書は契約書と同じ効果がある文書です。したがって印紙税の課税対象となります。問題文中では「印紙税が課税されない」とされていますので、誤った内容です。

2は、1つの契約書に同種類の契約内容(金額)が記載された場合について問われています。本肢では、甲土地と乙建物の譲渡契約について1つの契約書に「区分して」記載したとあります。区分して記載していても、1つの契約書上で、同じ譲渡契約に関する記載があるため、これらの金額は合算されます。したがって9,000万円に対して課税されるということになります。

印紙税では、このようなイレギュラーな取り扱いに関してよく出題されます。印紙税の課税対象となるもの、ならないもの、金額を合算するもの、どちらか多い方の金額を適用するもの、など整理しながら学習を進めましょう。

4も、印紙税の課税対象となるか否かを問う問題です。本肢文中に「車両を駐車場としての設備のある土地」とあることから、更地としての土地賃貸借契約ではないと判断しましょう。施設等の賃貸借契約は建物賃貸借契約と同様、印紙税は非課税となります。

令和4年の印紙税の問題では、課税か非課税かについて問う選択肢が2問ありました。さらに、これまであまり出題のなかった「覚書」に関して2問の出題でした。課税対象となるかについての問題は、印紙税において頻出論点です。一方覚書に関しては、本年の問題を基にインプットしましょう。

問24・固定資産税

固定資産税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1・固定資産税の徴収については、特別徴収の方法によらなければならない。

2・土地価格等縦覧帳簿及び家屋価格等縦覧帳簿の縦覧期間は、毎年4月1日から、4月20日又は当該年度の最初の納期限の日のいずれか遅い日以後の日までの間である。

3・固定資産税の賦課期日は、市町村の条例で定めることとされている。

4・固定資産税は、固定資産の所有者に課するのが原則であるが、固定資産が賃借されている場合は、当該固定資産の賃借権者に対して課される。

問24・解説
本年の固定資産税の問題は、選択肢4つすべてが重要論点で頻出ポイントばかりでした。消去法で解くのではなく、自信をもって全ての選択肢を判断できるようにしましょう。

2が正しい内容で正解です。縦覧制度に関する内容は、これまでも繰り返し出題されています。本肢の文章どおり正しい内容です。

1は、固定資産税の徴収方法について問われています。固定資産税は、市町村から所有者へ届く払込用紙を使って納付する「普通徴収」の方式をとっています。特別徴収とは源泉徴収のような仕組みで、給与や公的年金など他の所得から天引きして納税する仕組みです。

3は、固定資産税の賦課期日についてです。市町村は条例で独自に決められそうな気もしますが、法律により1月1日が基準日であると決められています。そのため、市町村が条例で決めることはできません。

4は、いかにも原則と例外を問う問題に見せかけていますが、この肢のような場合での例外はありません。固定資産税の納税義務者は、1月1日時点の所有者です。土地や建物など固定資産を貸している場合に、賃借人に固定資産税が課せられることはありません。

まとめ

問25の地価公示法については、いわばサービス問題のような位置づけで、全ての選択肢が容易に判断できたのではないでしょうか。比較的頻出ポイントばかりを集めた問題ですので、問25に関しても是非解き進めてください。

税・鑑定評価で出題される論点は、過去問学習の繰り返しで十分に対応可能です。どのテーマが出題されても良いように、少なくとも頻出ポイントについては確実に知識を定着させましょう。

大野翠

合同会社芙蓉宅建FPオフィス代表(宅地建物取引士/2級FP技能士)
宅建士・FP技能士の資格取得講師の傍ら、資格を生かした専門記事執筆は年間240本以上担当。
保険を売らない独立系FP・どこにも所属しないフリー宅建士として公平中立な立場で幅広く活動している。

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