ファイナンシャル・プランニング技能検定3級(以下、FP3級)は、比較的合格率の高い試験ですが、まったく勉強しないで受かるほど易しい試験でもありません。合格するためには、それなりの対策が必要です。
そこで今回の記事では、合格するために必要な勉強時間と短期合格するためのポイントについて解説します。
一般的には80時間~150時間ほど
まず、FP技能検定3級に合格するためには、一般的に80時間から150時間の学習時間が必要になります。
もちろん、銀行や不動産会社で働いているなど、FP試験の出題範囲と密接に関係がある分野の仕事をしているなら、もう少し短くてもチャンスはあるかもしれません。しかし、まったく無関係な仕事をしていたり、学生だったりする場合は、十分な勉強時間を確保しましょう。
1日2時間なら3ヶ月弱
仮に、1日2時間勉強すると仮定した場合、仕事や体調、プライベートの予定などで勉強できない時間があったとしても、3ヶ月弱勉強すれば150時間はクリアできるはずです。
学生や求職活動中など、時間の融通が利く立場なら、1日あたりの勉強時間を増やしても良いでしょう。
いずれにしても、本試験までコツコツ勉強を続け、万全の体制で臨めるようにスケジューリングしてください。
FP技能検定3級に短期合格するためのポイント
ここで、FP技能検定3級に合格するためのポイントとして、以下の5点を解説します。
- 過去問中心に学習する
- 学科試験対策をまずは行う
- 隙間時間を活用する
- 電卓の使い方に慣れる
- 体調管理に気を付ける
1.過去問中心に学習する
短期合格するためには、過去問を中心にして学習しましょう。FP技能検定3級の出題範囲は非常に広いです。学科試験では、以下の6分野から、さまざまな項目が出題されます。
● ライフプランニングと資金計画
● リスク管理
● 金融資産運用
● タックスプランニング
● 不動産
● 相続・事業承継
また、実技試験ではこれらの試験範囲に基づいて、以下の項目が審査されます。
● 関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
● ファイナンシャル・プランニングのプロセス
● 顧客のファイナンス状況の分析と評価
細かいことはここでは省きますが、広く浅く出題される試験と言って構いません。
テキストを一から勉強するのは非効率的であるため、過去問を中心に学習し、どのような論点が問われるかをまずは知りましょう。その後、知らなかった、解けなかった問題に関連する知識を覚え直すなど、インプットとアウトプットを繰り返していくのが効果的です。
2.学科試験対策をまずは行う
FP3級の試験に向けて勉強するなら、学科試験対策をまずは行いましょう。学科試験が単純に「知っているか、知らないか」を問う問題であるのに対し、実技試験は学科試験の知識を用いて、正しい計算や処理ができるかどうかを問う問題です。
つまり、学科試験で問われる知識が身についていないと、実技試験はまず歯が立ちません。まずは、学科試験の対策を一通りこなしてから、実技試験の対策を始めましょう。
3.隙間時間を活用する
FP3級に限ったことではありませんが、資格試験の受験勉強の際は、隙間時間を活用しましょう。特に、働きながら勉強をしていたり、家事を切り盛りしている場合は、なかなか机に向かって勉強する時間が取れないかもしれません。それでも、1日5分でも勉強すれば、試験に合格する可能性はぐっと高まるはずです。
FP3級は認知度も高く、受験者の多い試験でもあるため、さまざまな教材が出回っています。スマホのアプリなど、机に向かわなくても勉強できる教材もあるので、取り入れてみてください。
4.電卓の使い方に慣れる
FP3級の試験に合格したいなら、電卓の効率的な使い方も覚えましょう。実技試験を受験する際、文章内のデータに基づいて数値を計算する問題がたくさん出てきます。どれだけ早く、正確に処理できるかで合格が左右される部分もあるので、電卓に慣れておくのは必須です。少なくとも、以下の3つの機能は使いこなせるようにしておきましょう。
メモリー機能 | 一度出した値を保存しておく機能で、複雑な計算(例えば掛け算や割り算を優先した四則演算)が可能になる。 |
GT機能 | グランドトータルの略で、電源を立ち上げてから演算したすべての合計を自動的に加算してくれる。ライフプラン表やキャッシュフロー表の作成で使用。 |
早打ち機能 | いったんキーを押してから、指が離れる前に別のキーを押してもその入力が認識される機能。ただし、電卓によっては搭載されていないケースもあるため要注意。 |
5.体調管理に気を付ける
原始的な話ではありますが、体調管理に気を付けるのも短期合格には重要です。仮に風邪をひいてしまい、3日間寝込んだらその間は勉強ができなくなります。一生懸命勉強するのも良いですが、疲れてきたと思ったら休息を取りましょう。
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