簿記2級の過去問はどう使うべき?税理士簿記論合格済の筆者がアドバイスします

簿記
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資格試験対策をする上で避けて通れないタスクの1つが「過去問演習」です。

筆者はこれまで日商簿記検定1級や税理士簿記論など、さまざまな簿記関連の試験を受けてきました。胸を張って言えるほど大した勉強をしたわけでもありませんが、過去問演習だけは欠かさずにやっています。

そこで本記事では、簿記2級の合格を目指す人に向けて、過去問の使い方をアドバイスします。

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1.最低でも過去5年分は解く

簿記2級を受験する際は、必ず過去問を解きましょう。過去問を解くことで「合格するために求められる知識や考え方」がつかめるようになるからです。

時間があれば10年分を目指したい

具体的にどれだけの過去問を解けば良いのかという話にも触れます。最低でも過去5年分は解きましょう。学生やパート、アルバイトなどで比較的まとまった勉強時間を確保できるなら10年分を目指してほしいところです。

簿記2級を含めた資格試験では、過去に出題された問題の細かい部分だけを変えたもの(例:数字、会社の名前、年月日)が出題されるのは珍しくありません。そのため、より古い年度の過去問まで解いておけば「どこかで見たことがあるような問題」が出題される可能性は高くなります。

本番で「どこかで見たことがあるような問題」に遭遇できれば、落ち着いて対応できるはずです。できるだけ多くの過去問に触れておくのは、本試験で落ち着いて対応できるようになるためにも必須と考えましょう。

2.最低でも3回は解く

同じ年度の過去問は、最低でも3回は解きましょう。

筆者がやっていた勉強法は?

筆者が実際に受験した際にやっていた勉強法を紹介します。筆者は簿記3級を受験してから2級にチャレンジしました。そのため、商業簿記に関しては以下の4回のタイミングで解いています。

  • 勉強を始めるとき
  • 2級の商業簿記の学習が終わった時
  • 工業簿記の学習も含め、2級の出題範囲の学習がすべて終わった時
  • 試験直前

工業簿記に関しては、以下のタイミングです。

  • 工業簿記の学習が半分程度終わった時
  • 工業簿記の学習も含め、2級の出題範囲の学習がすべて終わった時
  • 試験直前

もちろん、最初から全部解けるほど筆者も頭が良かったわけではありません(むしろ逆です)。そのため、最初の1~2回は「どんな問題が出るのかを確かめる」程度の感覚で解いていました。

3.「何が原因で解けなかったか」を分析する

簿記2級に限らず、過去問を解く際は「何が原因で解けなかったのか」にも目を向けましょう。原因次第で対処法はまったく変わってくるためです。

自分なりの分類方法を作ろう

問題が解けなかった場合、考えられる原因としては以下のものが挙げられます。

  • まだその範囲を学習していない(未習分野)
  • 解き方が思い浮かばない
  • ケアレスミス
  • その他(間違えた理由が自分でもわからない)

たとえば、まだその範囲を学習していない可能性が高いために間違えた場合は仕方がありません。学習した後、すぐに同じ問題を解いてみてどれだけ解けるかを確かめましょう。

また、解き方が思い浮かばなかった場合は、解答・解説を見ながらで良いので一度解き直してください。解き方を習得できれば、次に同じような問題が出た場合にも太刀打ちできるはずです。

ケアレスミスの場合は、どんなミスなのかを掘り下げましょう。必要な情報を網羅できていなかったのか、単純な転記ミスなのかを調べてみてください。状況次第では、下書き用紙の書き方を変えるなどの対応が有効です。

間違えた理由が自分でもわからない場合は、疲れているのかもしれないため、小休止しましょう。

4.答ではなくやり方を覚える

過去問に限ったことではありませんが、簿記2級の試験対策で問題を解く際は、答えではなくやり方を覚えるようにしましょう。

より具体的に言うと「仕訳を切る→集計した結果を転記する→回答用紙に必要な情報を書いていく」というプロセスがスムーズにできるようにすることです。

答を覚えてしまった受験生の悲劇

筆者が初回の簿記2級の試験でしくじった話をします。筆者はとある大学の経済学部に通っていたのですが、同じゼミの男子学生が「簿記なんて覚えれば楽勝だよ」と言っていました。
正確には「簿記はやり方を覚える=解法を理解し、使いこなせるようにするのが重要」という意味だったのですが、どういうわけか筆者は「答を覚えるのか!」と勘違いしていたようです。

実際、筆者は答えを覚えるほど問題集を何度も解いたのですが、過去問では歯が立ちませんでした。
その後、彼が言っていたことの本当の意味に気づき、勉強方法を変え、何とか合格にこぎつけています。

この記事をお読みの皆様も「簿記なんて覚えれば楽勝だよ」という言葉には惑わされないように気を付けてください!

5.直前期は本番と同じ時間配分にする

簿記2級の過去問を解く際は、最後はできるだけ本番に近い状態で解きましょう。制限時間が90分であれば、タイマーで区切って解くのがおすすめです。

できれば自宅以外でやろう

直前期の過去問演習は、できれば自宅以外でやるのをおすすめします。自宅だと、家族がいたり、他のことが気になったりしてどうしても集中できない部分もあるためです。

筆者は大学の図書館を使っていましたが、資格試験予備校に通っている人であれば自習室を使うなど、工夫しましょう。

荒井美亜

立教大学大学院卒業(会計学修士)。
専門誌記者、Webマーケティング会社でのライターなどを経て現在はフリーランスライター・独立系FPとして活動。
日商簿記検定1級、税理士簿記論・財務諸表論、2級FP技能士、貸金業務取扱主任者などを持つ資格マニア。
今は宅地建物取引士目指して勉強中です。

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