行政書士試験の難易度はどのくらいですか?
勉強時間はどのくらい確保した方が良いですか?
行政書士試験は、他の法律系の資格試験と比較すると、そこまで難易度は高くありません。
合格率は平均的に10%前後を推移しており、一つ上の資格である司法書士試験では、合格率4〜5%台と非常に低い傾向にあります。
しかしながら行政書士試験は、容易に合格できる資格ではないのは確かなため、しっかりと学習計画を立てた上で試験に臨む必要があるでしょう。
この記事では、行政書士試験に合格するために最低限必要な勉強時間や、具体的な勉強法などに関して初心者にも分かりやすく解説しています。
行政書士試験に合格するためには、平均して800〜1,000時間の学習時間が必要です。
行政書士試験の難易度と合格までに必要な勉強時間
行政書士試験で合格するためには、800〜1,000時間の学習時間が必要になります。
これは全く法律に関して知識がない人を基準にした数値であり、すでにある程度法律に関する知識がある人だと、500〜600時間ほどでも十分でしょう。
合格するためには、最初に受験する目的を明確にした上で、念みつな学習計画を立てる必要があります。
本試験までに十分な準備を行うことが大切です。
他の資格試験と必要な勉強時間と期間を比較
資格名 | 必要な学習時間 | 想定される学習期間 |
---|---|---|
行政書士 | 800〜1,000h | 半年〜1年 |
税理士 | 3,000h | 4〜5年 |
司法書士 | 3,000h | 4〜5年 |
宅地建物取引士 | 500h | 半年〜1年 |
中小企業診断士 | 800〜1,000h | 1年 |
FP1級(ファイナンシャル・プランナー) | 600h | 半年〜1年 |
他の士業に関連する資格と比較すると、行政書士試験はそこまで学習時間は必要ないといえます。
とはいえ学習期間が半年から1年と長いため、実際に勉強を行う際にはモチベーションの維持が、非常に重要になってくるでしょう。
周りに合格へ向けて勉強しているような人がいない場合は、Twitterなどを活用して同じ状況の方と繋がるのも一つの方法です。
行政書士試験に必要な勉強時間【学習スタイル別】
行政書士試験に必要な学習スタイル別の勉強時間は、次のとおりです。
学習スタイル | 必要な勉強時間 |
---|---|
独学 | 800~1,000時間 |
通学講座 | 500〜600時間 |
通信制講座 | 500〜600時間 |
他の学習スタイルとは異なり、独学の場合は非常に多くの学習時間が必要になります。
行政書士試験を”独学”で勉強し合格を目指す場合
独学で行政書士試験の合格を目指す場合、勉強時間としては800〜1,000時間必要となります。
通学講座や通信制講座とは異なり、より多くの学習時間が必要となるため、余裕を持った学習計画を立てる必要があるでしょう。
また独学の場合は、学習に対するモチベーション管理が難しいため、よっぽど強い目的意識がないと学習が続かないリスクもあげられます。
行政書士試験を”通学講座”で勉強し合格を目指す場合
予備校などの通学講座で行政書士試験対策を行う場合、勉強時間としては500〜600時間ほど必要です。
人によっては100時間ほどで合格するケースもありますが、よっぽど法律に明るい人でないと成し得ません。
初学者の場合は、たとえ通信講座を利用したとしても500〜600時間、またはそれ以上の学習時間が必要になります。
行政書士試験を”通信制講座”で勉強し合格を目指す場合
通信制講座を利用して行政書士試験の対策を行う場合、通学講座同様に500〜600時間の勉強時間が必要になります。
通信制講座の場合、独学と通学講座の両方の良い面を兼ね備えているため、学習効率を考えると非常におすすめの学習スタイルです。
特にリアルの対面形式で勉強するのが苦手な方は、通信制講座がおすすめでしょう。
行政書士試験の勉強スケジュールの立て方【3つのコツ】
行政書士試験の勉強を始める前にまずは、しっかりと学習計画を立てましょう。
通学講座や通信制講座を利用される方は、すでに講座内で学習プランが用意されているため、それほど難しく考える必要はありません。
しかし、独学で学習を進める場合は、より念みつな学習計画が必要となるため、その点を重々承知した上で取り組むようにしてください。
無理のない学習計画を立てるようにしましょう。
行政書士試験の勉強はいつからはじめたら良いのか
行政書士試験に向けていつから勉強を開始したら良いのかは、あなたが1日にどれくらい勉強時間を確保できるかによります。
たとえば必要な勉強時間が800時間だった場合、1日2.5時間ほど勉強したとすると、約11ヶ月ほど必要になります。
- 1日:2.5時間
- 1ヶ月:75時間
- 11ヶ月:825時間
※1ヶ月間を30日で計算
本試験は、毎年11月(2週目)に実施されているため、一般的には年初め(1月)から勉強を始める人が大半です。
行政書士試験の勉強は1日何時間ほど勉強したら良いのか
短い学習期間で合格を目指すのであれば、1日により多くの勉強時間を確保する必要があります。
たとえば必要な勉強時間を800時間として、目標設定したとしましょう。
仮に1日4時間ほど勉強した場合、約7ヶ月ほどで必要な勉強時間を達成できます。
1日5時間の勉強時間であれば、さらに短い期間(約5ヶ月)で目標達成できます。
このようにあなた自身の目標設定に合わせて、1日に必要な勉強時間を設定するのがおすすめです。
行政書士試験に必要な勉強時間の捻出方法
行政書士試験に向けて勉強時間の捻出が重要になりますが、具体的な方法としては次の通りです。
- 就寝前の1時間を勉強時間に充てる
- 朝活として早朝に1〜2時間勉強する
- 通学や通勤時間などの隙間時間を活用する
- 休日や祝日などにまとまった学習時間を確保する
学生や社会人等に関係なく忙しい人が大半なので、勉強する時間帯を固定して習慣化することが大切です。
就寝前の1時間を勉強時間に充てる
昼間は仕事や学業などで忙しい人が大半なので、できるだけ静かに集中して取り組める就寝前の時間帯を、勉強時間に充てるようにしましょう。
とはいえ、昼間の活動で疲れている人が多いでしょうから、1時間に限定して取り組むのが賢明です。
睡眠時間を削ってまで勉強してしまうと、他の活動に悪影響がでかねませんので、くれぐれも無理のない学習計画を練りましょう。
朝活として早朝に1〜2時間勉強する
最近は朝活ブームがサラリーマンの間でも流行しており、学生の間でも早朝に起きて積極的に前倒しで、学業や副業などに取り組む人が多いです。
朝の時間帯は、十分な睡眠により脳内がリフレッシュしている状態なので、頭の回転も昼や夜と比較してはやく、勉強にもサクサク取り組めます。
朝は脳のゴールデンタイムと呼ばれており、脳科学者として有名な茂木健一郎 氏も「朝の時間帯は脳科学の観点からも勉強に向いている」と述べています。
通学や通勤時間などの隙間時間を活用する
専用アプリや、テキスト、講義動画などをスマホを活用して、移動時間に勉強するのもおすすめです。
特に通勤・通学時間が長い人は時間が勿体無いため、積極的に何かしら行政書士試験に役立つようなインプット、もしくはアウトプットを行いましょう。
「移動時間くらい休みたい」という人は、Twitterなどを活用してこれまで学習してきた内容を簡潔にまとめて、情報発信してみるのもおすすめです。
休日や祝日などにまとまった学習時間を確保する
行政書士試験に向けて勉強を行うのであれば、休日や祝日も積極的に勉強時間に充てましょう。
平日とは異なり、休日はまとまった勉強時間の確保が行いやすいため、事前にタイムスケジュールを立てた上で取り組むのがおすすめです。
時間は誰にでも平等に与えられているため、何にどう使うかが非常に重要になります。
無駄な勉強時間を省くためにも、事前に具体的なスケジュールを立てることはとても大切です。
行政書士試験で最短合格が目指せる効率的な勉強法
行政書士試験で最短合格を目指せる効率的な勉強法は、次の通りです。
- 最初に学習プランを立てる
- 必要な知識を反復して暗記する
- 過去問を中心に学習を進める
- 時間配分を意識して点数を稼ぐ
明確な目的を持って試験勉強に臨みましょう。
最初に学習プランを立てる
行政書士試験を受ける目的が明確に定まり、試験を受ける決意ができた方は、最初に具体的な学習プランを立てましょう。
特に独学で取り組む人は、学習プランが明確でないと学習の進捗状況が明確に把握できないため、必ず最初に立てるようにしてください。
通学講座や通信制講座を利用される方も、既存の学習プログラムをただ進めるだけではなく、自分なりに学習プランを立てることが大切です。
必要な知識を反復して暗記する
行政書士試験では、暗記しなければいけない項目が多々出てきます。
試験に出題されやすい基本知識は、反復して問題を解くことにより、暗記することができます。
覚えるのが苦手な人でも、学校の部活動で行うような反復練習を意識して、繰り返し何度も問題を解くことで自然と覚えるようになるでしょう。
過去問を中心に学習を進める
行政書士試験では、過去問から同じような問題を出題するケースが意外に多いです。
そのため、試験対策を行う上では過去問をやり込むのが、一番有効的な手段といっても過言ではありません。
初学者であれば最初にある程度基礎をおさえた上で、その後は過去問を中心に必要な知識や問題傾向を抑えながら、試験対策を行うのがおすすめです。
時間配分を意識して点数を稼ぐ
行政書士試験では、配点の約6割を民法と行政法が占めており、点数を効率的に稼ぐためにはより集中的に勉強する必要があります。
出題確率が低い上に、問題数もそこまで多くない他の範囲に多くの勉強時間を割くよりも、出題確率が高く問題数も多い分野に集中すべきでしょう。
当然、本試験でも点数が稼げる問題に多くの時間をかけて、戦略的に合格点を目指すべきです。
まとめ
行政書士試験の難易度は、他の法律系試験と比較するとそこまで高くはありません。
しかし、決して簡単な資格試験とはいえないため、これから受験される方はしっかりと学習プランを立てた上で、本試験に向けて準備する必要があります。
必要な学習時間は、初学者で800〜1,000時間と少なくないため、余裕を持った学習プランを立てる必要があります。
行政書士試験に合格できれば、あなたのキャリアに大きくプラスの影響を与えますので、これから目指す方は頑張って勉強に励みましょう。
まずは1日に勉強する時間を決めた上で、習慣化できるように努めましょう。
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