タックスプランニング1【税金の分類と所得税】|ファイナンシャルプランナー2級

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今回は、学科6教科のうち4科目目に入ります。「タックスプランニング」のうち「税金の分類と所得税」について解説していきます。

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税金の分類

税金は、性質や納付方法によって幾つかに分類することができます。

税金を課す主体がどこなのかによっては、国税(国が課税)と地方税(地方公共団体が課税)に分けることができ、税金の納め方によっては直接税と間接税に分けることができます。

直接税とは、所得税のように税金を負担する人が直接自分で納める税金のことを言い、間接税とは、消費税のように税金を負担する人と直接自分で納める人が異なる税金のことをいいます。

上記の分類について、主な税金の種類で見ていくと、以下のようになります。

  1. 国税で直接税
    所得税、法人税、相続税、贈与税
  2. 国税で間接税
    消費税、印紙税、酒税
  3. 地方税で直接税
    住民税、事業税、固定資産税
  4. 地方税で間接税
    地方消費税

また、税金の納付方法によっても分類することができ、納税者が自分で税額を計算して申告する申告納税方式と、国や地方公共団体が税額を計算して納税者に通知する賦課課税方式に分けられます。

申告課税方式で納付する代表的な税金は、所得税、法人税、相続税、一方、賦課課税方式で納付する代表的な税金は、住民税、固定資産税になります。

所得税の基礎知識

所得税とは、個人がその年の1月1日から12月31日まで得た所得に対してかかる税金のことを言います。

また、所得とは、1年間に得た収入からこれを得るためにかかった必要経費を差し引いた金額のことを言います。

所得税について押さえておきたいポイントは以下になります。

納税義務者と課税対象の範囲

所得税の納税義務者は、居住者(国内に住所を有し、または現在まで引き続き1年以上、国内に居所を有する個人)と国内源泉所得がある非居住者となります。

課税対象の範囲は、居住者のうち非永住者(日本国籍がなく、過去10年間のうち国内に住所または居所を有する期間が5年以下の個人)の場合、国外源泉所得以外の所得および国外源泉所得で、国内に支払われ、または国外から送金されたものとなります。

一方、居住者のうち非永住者以外の場合、全ての所得が課税対象となります。
また、非居住者は、国内源泉所得のみが課税対象となります。

所得の種類

個人の所得は10種類に分類されます。

  1. 利子所得…国債や社債の利子、預貯金の利子などによる所得。
  2. 配当所得…株主が受け取る法人の利益の配当、投資信託の収益の分配などによる所得。
  3. 給与所得…雇用契約によって支払われる給与や賃金などによる所得。
  4. 事業所得…事業を営むことで得た所得。主に本業から生じる所得。
  5. 不動産所得…土地や建物などの不動産の貸付などによる所得。
  6. 退職所得…退職時に勤務先から一時金として受け取る退職手当などによる所得。
  7. 山林所得…5年を超えて所有する山林を伐採して譲渡したときなどに生じる所得。
  8. 譲渡所得…事業用の商品などの棚卸資産や販売が目的でない資産の譲渡に関わる所得。
  9. 一時所得…営利目的の継続的行為から生じた所得以外で、上記8種の所得区分に該当しない所得。
  10. 雑所得…他の9種類にどれにも該当しない所得。

税率

個人の所得税の税率は、所得が増えれば増えるほど高くなる仕組みとなっており、この仕組みの税率のことを、超過累進税率と言います。

例えば、課税される所得金額が195万円以下の場合は税率5%ですが、所得金額が4,000万円超だと45%+控除額というように段階別に設定されています。

総合課税と分離課税

各所得金額は、原則として合算されて課税され、このことを総合課税と言います。

しかし、一部の所得については他の所得と分離して課税され、このことを分離課税と言います。

10種類の所得のうち分類課税は、退職所得、山林所得、譲渡所得のみとなり、譲渡所得については土地・建物・株式の譲渡にかかるものが対象となります。

非課税所得

収入を得ても、次のような場合、所得税が非課税となります。

  • 社会保険の給付金
  • 通勤手当(月15万円まで)
  • 妥当な金額の出張費用
  • 生活用動産(30万円以下のもの)の譲渡による所得
  • 損害または生命保険の保険金で身体の障害に起因して支払われるもの
  • 損害保険の保険金で資産の損害に起因して支払われるもの
  • 妥当な金額の慰謝料や見舞金

など

所得税の計算の流れ

所得税は以下の流れで計算します。

  1. 所得を10種類に分け、それぞれの所得金額を計算
  2. 各所得金額を合算し、課税標準を計算
  3. 課税標準から基礎控除などの所得控除を差し引いて、課税所得金額を計算
  4. 課税所得金額に税率を掛けて所得税額を計算
  5. 所得金額から住宅ローン控除などの税額控除を差し引いて申告税額を計算

まとめ

今回は、学科の6教科の4科目目「タックスプランニング」」のうち「税金の分類と所得税」についてお伝えしました。

税金の分類や所得税など身近な税金なのでイメージしやすかったのではないでしょうか。

年末調整や確定申告は、必ず知っておいたほうがいいことになります。しっかり復習して、ご自身の税金についても見直してみてはいかがでしょうか。

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