金融資産運用1【経済・景気の指標】|ファイナンシャルプランナー2級

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今回から、ファイナンシャルプランナー2級の学科6教科のうち3科目目に入ります。

「金融資産運用」のうち「経済・景気の指標」について解説いたします。

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主な経済・景気の指標

景気が良いのか、それとも悪いのかを知るためには公的機関や民間機関の出す指標の見方を知らなければなりません。今回は基本的な指標について見ていきます。

国内総生産(GDP)

国内総生産(GDP)とは、国内の経済活動によって生み出された付加価値の総額を示す指標です。

付加価値とは商品やサービスの生産額から、その生産のために発生した費用を差し引いたものです。なお、日本企業が海外で生産したものは国内総生産には含まれません。

GDPには、物価の変動を考慮しない名目GDPと、物価の変動を考慮する実質GDPがあります。

GDPは内閣府が年4回発表しています。また、GDPは生産面、分配面、支出面から見ることができ、この3つが等しくなります。(生産=分配=支出)これを三面等価の原則と言います。

経済成長率

経済成長率とは、一国の経済規模の1年間における成長率のことを指し、一般的にGDPが前の年に比べて、どの程度上昇したのか(増加率)を表す指標のことを言います。

経済成長率も内閣府が年4回発表しています。

景気動向指数

景気動向指数とは、景気全体の状況を総合的に見るために複数の指標を統合した景気指標で、内閣府が毎月発表しています。

景気動向指数は、景気に対して敏感に動く29の指標を統合して算出します。

景気動向指数に採用されている指標には、景気に対して先行して動く先行指数、ほぼ一致して動く一致指数、遅れて動く遅行指数の3つがあります。

また、景気動向指数には、CIとDIの2種類があり、それぞれ目的や景気判断の基準が異なります。

CIとDIのポイントは、CIは景気の大きさ(強弱)を把握しやすく、DIは景気の転換点(方向性)を把握しやすいところです。

  1. CI(コンポジット・インデックス)
    CIとは景気変動の大きさや速度(テンポ)を示すもので、一致指数に上昇がみられると景気の拡張局面、下降がみられると景気の後退局面と判断されます。
  2. DI(ディフュージョン・インデックス)
    景気動向指数のDIとは、現在の景気の状態や景気の転換点をみるもので3カ月前のデータと比較して景気が改善しているかどうかを判断します。有効求人倍率などの景気の動きと一致して変動する一致指数が50%を上回れば景気の拡張局面、下回れば後退局面と判断されます。
    業況判断DIの集計は現在の業況が「良い」「さほど良くない」「悪い」の3つで回答を集めています。

従来は、DIが中心でしたが、2008年4月よりCIを中心に発表されるようになりました。

日銀短観

日銀短観とは、日本銀行が年4回、上場企業や中小企業に対して現状と3ヶ月後の景気動向に関する調査を行い、それを集計したものをいいます。様々な項目がありますが、一番注目されるのが業況判断DIになります。

マネーストック

マネーストックとは、個人、国や金融機関を除く法人、地方公共団体などが保有する現金、預金などの通貨の総量のことです。マネーストックは、日本銀行が毎月発表しています。

物価指数

物価指数とは、ある分野についての総合的な物価水準を指数によって表したものを指します。物価指数には、企業物価指数と消費者物価指数の2種類があります。

  1. 企業物価指数
    企業物価指数とは、企業間で取引される商品(サービスは除く)の価格変動を表す指標のことです。原油価格や為替相場の変動を受けるため、消費者物価指数より変動が激しいです。企業物価指数は、日本銀行が毎月発表しています。
  2. 消費者物価指数
    消費者物価指数とは、全国の一般消費者が購入する商品やサービスの価格変動を表す指標のことです。消費税等も物価に含まれます。消費者物価指数は、総務省が毎月発表しています。

国際収支統計

国際収支統計とは、外国と行った経済取引を記録・集計した統計のことを指し、国際通貨基金(IMF)が策定した国際収支マニュアルに準拠して作成されます。

国際収支統計は、財務省と日本銀行が共同して発表しています。

まとめ

今回は、学科の6教科の3科目目「金融資産運用」のうち「経済・景気の指標」についてお伝えしました。

普段ニュースなどで目にする言葉が多く、分かりやすかったのではないでしょうか。

この科目を学習することで、新聞やニュースで語られる内容がより深く理解できるでしょう。是非、復習して普段の生活に活かしてみてください。

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