宅建士(宅地建物取引士)は、非常に使い勝手のよい資格です。そのため、毎年約20万人もの方々が受験します。
しかし予備校や通信講座代は高額であるため、できれば独学で合格したいですよね。
では、仮に勉強期間を1年とする場合、どのようなスケジュールで勉強を進めれば独学で合格できるのでしょうか。また、1日に何時間勉強する必要があるのでしょうか。
この記事では、これらの疑問についてお答えします。
そもそも宅建試験は1年間の独学で合格できるの?
結論から言うと、1年間勉強して宅建試験に合格することは十分可能です。なぜなら、宅建試験合格者の多くが、半年間の勉強で合格しているためです。
そう考えると、1年という勉強期間は十分余裕があると考えられます。
ちなみに筆者自身は、半年間の勉強で2015年度宅建試験に独学で合格しています。そのため、1年間の勉強時間を取れる場合は安心してください。
宅建試験に1年間で合格するためのスケジュールについて
宅建試験は1年で十分合格できるとはいえ、学習計画はきちんと練る必要があります。それを怠ると、いくら勉強期間があっても合格は難しいでしょう。
以下の見出しでは、スケジュール作成がしやすくなるように、勉強開始時期や時期ごとの勉強内容について解説します。
勉強開始はいつから?
勉強開始時期についてですが、宅建試験に1年で合格したい場合は、遅くとも受験前年の10月には始めましょう。宅建試験は、例年10月前半に行われるためです。
ちなみに2023年度(令和5年度)の宅建試験は、10月15日(日)に実施予定です。
参照:2023年(令和5年)宅建試験日&申し込みから合格発表までの日程・試験概要を解説|アガルートアカデミー
時期ごとの勉強内容
宅建試験に1年の独学で合格できるよう、時期ごとの勉強内容を表にまとめました。
時期 | 勉強内容 |
10月~12月 | 基礎知識のインプット簡単なアウトプット(一問一答) |
1~4月 | 本格的な問題演習問題演習で見つかった弱点をインプットで補強 |
5~8月 | 過去問演習模試受験 |
9月 | 市販模試 |
10月 | 最終調整 |
それぞれの時期でやることについて、より掘り下げて解説します。
10月~12月にやること
10月~12月は、インプットが中心です。勉強する科目の順番は、以下のとおりにしましょう。
- 権利関係
- 宅建業法
- 法令上の制限
- 税・その他
まず権利関係ついてですが、配点が高いうえ、他の科目よりも難易度が高めです。よって、早い時期から勉強始める必要があります。
宅建業法は難易度が低いものの、配点は50点中20点(4割)ともっとも高いです。宅建試験に合格するなら、宅建業法で9割程度得点するのが理想であるため、早めに得意科目にしてしまいましょう。
法令上の制限は、上記2科目よりは優先順位が低めです。なぜなら、配点は8点と高いわけではなく、難易度も権利関係ほどではないためです。
税・その他はコストパフォーマンスが悪いため、勉強を始めるのは最後にしましょう。配点は5点と低く、出題範囲は広くて、かつ内容はややこしいです。
ドツボにハマると他の科目に割く勉強時間が減ってしまうため、ササっと終わらせるのがよいです。
各分野でインプットをしたら、都度一問一答で簡単なアウトプットをしましょう。そうすることで、知識がより定着しやすくなります。
1~4月にやること
1~4月は、四肢択一式問題集で本格的な演習を行いましょう。演習することで、苦手な部分が明確になります。
苦手な部分がはっきりしたら、そこを重点的にインプットし直しましょう。
8月にやること
8月は、ひたすら過去問を解きます。最低でも10年分遠くのが望ましいです。
宅建の出題パターンは例年似通っているため、量をこなすことでパターンを体へ染み込ませられるようになります。
また、この時期には模試が実施されるため、実践経験として1回は必ず受けておきましょう。緊張感のある環境で問題を解いた経験は、試験本番に必ず活きます。
9月にやること
9月は、市販模試を可能な限り数多く解きましょう。解けば解くほど、本試験で似たような問題が出題される可能性が上がるためです。
10月にやること
10月は、今までの総復習を含めた最終調整をします。特に、苦手な分野から優先して着手しましょう。
また、宅建試験本番に万全の状態で臨めるよう、しっかりと体調管理するのも重要です。
宅建試験に1年間で合格するのに必要な1日の勉強時間の目安
宅建試験に1年で合格するのに必要な1日の勉強時間は、平日休日問わず1時間で十分です。
なぜなら、宅建試験合格に必要な勉強時間は、約300時間程度であるためです。実際に筆者も、約300時間の勉強で合格しました。
1日1時間勉強できるのであれば、合計365時間勉強できることになります。この程度であれば、社会人でも無理なく確保できるでしょう。
各科目の勉強時間配分の目安は、以下のとおりです。
- 権利関係(民法等):90時間程度
- 宅建業法:90時間程度
- 法令上の制限:80時間程度
- 税その他:20時間
- 免除科目:20時間
優先順位の高い科目に優先して時間を割くのが、宅建試験合格へのカギです。
宅建試験の勉強スケジュール管理におすすめのアプリ
宅建試験の勉強スケジュール管理用アプリは「スタディング 宅建士講座」がおすすめです。
スタディング 宅建士講座は、勉強スケジュールを手軽に管理できるだけではなく、AIによるスコアチェックで自分の立ち位置までわかります。これならモチベーションの維持がしやすいため、1年間という長期間を戦い抜くうえで強い味方となるでしょう。
まとめ
宅建試験は、1年間真面目に独学すれば余裕を持って合格できます。また、きちんと学習計画を立てることで、勉強がスムーズに進みます。スケジュールを組む際は、ぜひこの記事の内容を参考にしてみてください。
コメント