前回「ファイナンシャルプランナー2級試験はどんな問題が出るの?」にてファイナンシャルプランナー2級の問題のうち「学科」についてお伝えしてきましたが、今回はもう1種類の「実技」についてお伝えしたいと思います。
「学科」について知りたい方は下記の記事をご覧ください。
前回のご説明の通り、ファイナンシャルプランナー2級試験は、大きく分けて2種類の問題で構成されています。
1つは「学科試験」、そしてもう1つは「実技試験」となっております。
詳しい内容や違いについては後ほど解説しますが、大きな違いとしては、「学科試験」が基本問題であるのに対して、「実技試験」が応用問題であるということが挙げられます。
「学科試験」は、テキストの内容を正しく覚えているかを問われますが、「実技試験」では具体的な事例を用いた問題や計算問題が多く出題されるので、しっかり対策をしましょう。
自分で選ぶことが出来る実技試験
では実技試験ではどんな問題が出るのでしょうか?
先ほども述べたように実技試験では、具体的な事例を用いた問題や計算問題が出題されます。
ファイナンシャルプランナー2級の実技試験は、一般社団法人金融財政事情研究会(金財)で4種類、NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)で1種類の、計5種類が用意されています。実際の試験では、このうちの1つを受験することになります。
5つの種類は以下の通りです。
<金財>
- 個人資産相談業務
- 中小事業主資産相談業務
- 生保顧客資産相談業務
- 損保顧客資産相談業務
<日本FP協会>
- 資産設計提案業務
金財は、事例形式で5問、50点満点中30点以上で合格。一方、FP協会は、40問、100点満点中60点以上で合格です。では、それぞれどんなことが問われるのでしょうか?
実技試験の具体的な内容は?
「個人資産相談業務」
金融資産、不動産、相続・贈与、ライフプランニング、年金、タックスの6分野から幅広く出題されます。
範囲が広いということは、深く掘り下げた問題というよりも、広範的な知識が必要とされているので、抜かりなく勉強が必要です。
「中小事業主資産相談業務」
中小事業主のファイナンシャルプランを策定することを想定した実技試験です。
中小事業主の経営状況や所有する金融資産、不動産などに基づき、事業経営や資産運用、タックス対応などの相談に乗るというシーンを想定した問題が出題されます。
「生保顧客資産相談業務」
生命保険を活用したファイナンシャルプランを策定することを想定した実技試験です。
将来、生命保険を専門に仕事したいと考えている方は、こちらを選び、勉強するとよいでしょう。
「損保顧客資産相談業務」
内容は「生保顧客資産相談業務」と似ていますが、生命保険から損害保険に変わります。
そのため、将来的に損害保険を専門に仕事しようと考えている方におすすめの実技試験です。
「資産設計提案業務」
日本FP協会で試験を受ける方は、必然的にこの分野を受けることになります。
金財の「個人資産相談業務」と内容が似ている実技試験です。
出題範囲も資産運用、年金、保険、不動産、相続・承継と非常に似ています。
似ているものの、問題は違うので、練習問題等で実際に解いてみて、点数の取りやすい方で受験するのも1つの戦略です。
以上5つの種類を見てきましたが、自分が何を目指すのか、またどの実技試験が自分にとって一番点が取りやすいのかを比較しながら選択できる試験となります。どの試験も一度問題に目を通し、実際に解いてみてから決めてみるのも良いでしょう。
以前、「ファイナンシャルプランナー2級取得難易度は?取得までの勉強時間は?!一発で受かるの?!」でご説明したように、実技試験の合格率は50〜60%と比較的高いです。
実技試験は、学科試験よりも合格率が高いため、学科試験に自信を持って合格できる力があれば、何も恐れることはありません!
まとめ
今回はファイナンシャルプランナー2級試験の実技試験についてお伝えしました。
繰り返しにはなりますが、学科試験よりも難易度は低いため、学科試験に合格できる力を持っている方であれば、学科試験も合格にかなり近いと言えます。
今回は実技の各分野について、概要を説明しましたが、各分野の詳しい内容や勉強法についてもこれから解説していきます。
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