簿記3級(日本商工会議所及び各地商工会議所主催簿記検定試験3級)を目指すのに、年齢は関係ありません。「思い立ったが吉日」とばかりに、いくつになってもトライすることに価値があるでしょう。
でも、早いに越したことはありません。実際、筆者は早めに取得したことで何かとトクになりました。そこで今回は、筆者の経験に基づき「大学生のうちに簿記3級を取ると何がトクなのか」を解説します。
筆者は簿記3級を大学1年で取得しました
具体的なエピソードがあったほうがわかりやすいので、筆者が実際に簿記3級を取得して得した話をします。
「3級取ったらAあげるよ?」と言われた
筆者は東京都内のとある大学の経済学部に通っていましたが、1年次の必修科目に簿記がありました。
「月曜1限」という、週末はしゃぎすぎたら間違いなく寝坊しそうな時間の講義だったため、出席率は良くなかった気がします(実際、教室はガラガラでした)。
そして、出席率があまりに悪いことを見かねた指導教官の先生は、ある日こうおっしゃったのです。「簿記3級取ったら、自動的にAあげるよ?」
つまり、「1月の学年末試験までに簿記3級の合格証書のコピーを提出したら、出席率に関わらず評定はAをつける」ということです。
おお、それは助かる!とばかりに筆者は勉強に励み、無事1月までに簿記3級に合格しました。
もちろん、先生は約束通り、ちゃんとAを付けてくれたのでありがたかったです。筆者が在籍していたクラスにも、同じ方法でAをゲットした同級生が何人もいました。
筆者が実感した大学在学中に簿記3級を取る5つのメリット
実際のところ、大学生のうちに簿記3級を取得することには、メリットがたくさんあります。詳しく解説しましょう。
1.単位が取れる
わかりやすいメリットとして挙げられるのが「単位が取れる」ことです。大学の経済学部、商学部、経営学部などでは、簿記が必修科目として設けられているのは珍しくありません。
そして、担当教官が「簿記3級を取得すれば、自動的に単位を付与する」と言ってくれることだってありうるでしょう。
仮に、言ってくれなかったとしても、簿記3級を受験し合格しておけば、期末試験でも及第点を取れる可能性は極めて高いです。
2.バイト先も見つけやすくなる
税理士事務所・法人や会計事務所でも、学生をアルバイト(長期インターン)として受け入れているところが増えてきました。
簿記3級取得済みであれば応募できるケースも多いので、アルバイト先の選択肢も広がるでしょう。
将来、経理・会計に関連した仕事を目指すのであれば、学生のうちから少しでも実務経験を積むのはプラスになるはずです。
3.履歴書やエントリーシートに書ける
簿記3級を持っていると、就職活動の際にもプラスになります。
分かりやすいメリットが「履歴書やエントリーシートに堂々と書ける」ことでしょう。
かなり知名度の高い資格であるため、企業の人事担当者にも「学生時代にちゃんと勉強していた人」と好印象に映るはずです。
特に昨今は、新型コロナウイルス感染症の影響で「学生時代に打ち込んだこと」など、体験に基づく記載がしづらいかもしれません。
その中で、1つでも書ける項目を増やしておくことは、決してマイナスにはならないでしょう。
4.応募すべき会社がわかる
実は簿記3級の知識だけでも「応募すべき会社、やめた方が無難な会社」が見抜けます。
貸借対照表、損益計算書が読めるようになれば、その会社の状態がなんとなくわかるからです。
たとえば、企業規模の割に営業利益が少ない会社の場合「本業がイマイチうまくいっていない」可能性があります。
将来的に事業を縮小したり、他社に買収されたりする可能性もゼロではないので、応募すべきかどうか慎重に見極めましょう。
5.就職してからも役に立つ
簿記3級の知識は就職してからも役に立ちます。たとえば、営業職の場合は「自社の商品・サービスでこのような改善が見込める」など数字の裏付けがある提案ができれば、信頼を勝ち取れるでしょう。
一方、事務職を志望しているのであれば、簿記3級を持っていることが「数字を扱う仕事に対する適性がある」アピールにもつながります。
そもそも、お金を扱わない会社は存在しない以上、どこかで簿記の知識を活かすチャンスはあるはずです。
1カ月もあればチャレンジ可能なのでやってみよう
ここまでの内容を一言でまとめると「何かと役に立つので、取っておいて損はない」といったところでしょう。
これまで簿記をまったく勉強したことがない初心者であっても、簿記3級であれば1カ月で合格することは十分可能です。夏休みなど、ある程度スケジュールに余裕が持てるタイミングを使ってチャレンジしてみましょう。
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