リスク管理6【損害保険2】

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今回は、FP技能士試験の学科の6教科のうち2科目目「リスク管理」のうち引き続き「損害保険」について解説していきます。

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自動車保険の概要

自動車保険とは、自動車の運転等を原因とする人や物への損害を保障する保険です。

自動車保険には、強制加入の自動車保険と任意加入の自動車保険があります。

自賠責保険

強制加入の自動車保険は自賠責保険と呼ばれ、対人賠償事故のみ保障します。

保険金の限度額は、死亡事故の場合最高3,000万円、傷害事故の場合最高120万円、後遺障害の場合最高4,000万円となります。
なお、後遺障害の場合の保険金の限度額は障害の程度によって決まります。

任意加入の自動車保険

任意加入の自動車保険には次のようなものがあります。

  1. 対人賠償保険
    対人賠償保険対人賠償保険とは、運転中の事故により、他人を死傷させ、法律上の損害賠償責任が生じた場合、自賠責保険の支払金額を超える部分が支払われる保険です。
  2. 対物賠償保険
    対物賠償保険とは、自動車事故で他人の物(財産等)に損害を与え、自賠責保険では補償されない損害賠償責任が生じた場合、保険金が支払われる商品です。
  3. 搭乗者傷害保険
    搭乗者傷害保険とは、自動車に乗車中の人(運転者や同乗者)が、その自動車の事故により、死傷した場合に補償される保険です。
  4. 自損事故保険
    自損事故保険とは、運転者が自賠責保険では補償されない運転中の不注意などが原因による事故などの損害を補償する保険です。
  5. 無保険車傷害保険
    無保険車傷害保険とは、自動車事故により自動車に乗車中の人(運転者や同乗者)が、死亡したり、高度障害を被ったりした場合に、事故の相手が自動車保険に未加入などで賠償能力が不十分なときに補償される保険です。
  6. 車両保険
    車両保険とは、偶然の事故(自動車同士の接触、物の落下、火災や台風、洪水による自動車の損害など)、落書きや盗難などが原因で自動車に損害が発生した場合の補償をする保険です。なお、地震、噴火、津波による損害は対象外となります。
  7. 人身障害補償保険
    人身傷害補償保険とは、自動車事故により、被保険者が死傷した場合、自分の過失割合に関係なく損害額の補償を受けられる保険です。なお、保険金は、示談を待たずに支払われます。

傷害保険の概要

傷害保険とは、日常生活で起きた急激かつ偶然の外来の事故によって体に障害を負った場合に保険金が支払われます。

保険料は、年齢や性別によって異なることはありませんが、職種や職業によって2段階に分かれます

なお、傷害保険から受け取る入院や通院の保険金は非課税となります。
また、死亡保険金は契約者、被保険者、保険金受取人の関係によって、相続税、贈与税、所得税の対象となります。

主な傷害保険には次のようなものがあります。

  1. 普通傷害保険
    普通傷害保険とは、国内外を問わず、被保険者1名の日常生活で起きた事故による障害を補償する保険です。なお、病気、細菌性食中毒、地震、噴火、津波を原因とした障害は対象外となります。
  2. 家族傷害保険
    家族傷害保険とは、普通傷害保険と同じ補償内容で、被保険者の対象を家族全員とした保険です。家族の範囲は本人、配偶者、生計を一にする同居親族(別居の場合でも、生計を一にする未婚の子は含む)です。
  3. 交通事故傷害保険
    交通事故傷害保険とは、国内外で起きた交通事故、建物や乗り物の火災などによる傷害に対して保険金が支払われる商品です。
  4. ファミリー交通事故傷害保険
    ファミリー交通事故傷害保険とは、交通事故傷害保険と同じ補償内容で、被保険者の対象を家族全員とした保険です。家族の範囲は本人、配偶者、生計を一にする同居親族(別居の場合でも、生計を一にする未婚の子は含む)です。
  5. 国内旅行傷害保険
    国内旅行傷害保険とは、国内旅行中のケガや死亡、後遺障害を補償する保険です。旅行中の細菌性食中毒による傷害は補償されますが、地震、噴火、津波を原因とする傷害は対象外となります。
  6. 海外旅行傷害保険
    海外旅行傷害保険とは、国内旅行傷害保険とほぼ同じ補償内容で海外旅行中のケガや死亡、後遺障害を補償する保険です。なお、国内旅行傷害保険との違いとして、地震、噴火、津波による傷害も補償されること、治療費は実際にかかった費用が支給されること、があげられます。

個人賠償責任保険の概要

個人賠償責任保険とは、日常生活における事故によって他人を怪我させたり、他人のものを壊したりした時などの損害賠償責任に備える保険です。

例えば、飼い犬が他人に噛みついてケガをさせた場合や店の商品を偶然落として破損してしまった場合など、故意ではなく、偶然の事故で他人の身体や財産に損害を与えた場合に発生する法律上の賠償責任を補償します。
なお、同居の親族に対する賠償は、対象とはなりません。

また、個人賠償責任保険に単独で加入するケースは少なく、住宅火災保険や家族傷害保険等に特約として加入する場合が一般的です。

加入できる被保険者の範囲は、本人、配偶者、生計を一にする同居親族(別居の場合でも、生計を一にする未婚の子は含む)です。

まとめ

今回は、前回に引き続き、学科の6教科の2科目目「リスク管理」のうち「損害保険」についてお伝えしました。

「自動車保険」や「傷害保険」など日常生活に身近なものも多かったのではないでしょうか。

この機会に是非ご自身の保険について見直しながら、知識を深めていきましょう。

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