金融資産運用10【税金とNISA】 |ファイナンシャルプランナー2級

FP
記事内にプロモーションが含まれています。


今回は、学科6教科のうちの3科目目、「金融資産運用」のうち「税金とNISA」について解説していきます。

スポンサーリンク

金融商品と税金

各金融商品と税金の関係は以下のようになります。

預貯金と税金

預貯金の利子は、利子所得として課税され、原則として20.315%の源泉分離課税となります。

この利率の内訳は、所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%となります。

債券と税金

債券は特定公社債と一般公社債に分けることができ、特定公社債は利子所得として課税され、原則として20.315%の源泉分離課税となります。

一方、一般公社債は、同族会社役員以外が保有している場合は特定公社債と同じく、利子所得として課税され、原則として20.315%の源泉分離課税となりますが、同族会社役員が保有している場合は利子所得として課税され、原則として15.315%の総合課税となります。

また、償還差益については特定公社債と同族会社役員以外が保有している場合の一般公社債は譲渡所得となり、申告分離課税。
同族会社役員が保有している場合の一般公社債は雑所得となり、総合課税となります。

売却益については全て譲渡所得となり、申告分離課税となります。

株式と税金

株式からの収益は、配当金と売却益の2種類があります。

まず、配当金にかかる税金についてですが、これは配当所得となり、原則として配当金を受け取るときに税金が源泉徴収されます。
配当所得は、総合課税の対象ですが、申告分離課税を選択することもできます。また、申告不要とすることもできます。
税率は20.315%となり、内訳は、所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%となります。

次に、売却益にかかる税金ですが、これは譲渡所得となり、申告分離課税の対象となります。
なお、源泉徴収ありの特定口座を選択した場合については、税金が源泉徴収され、確定申告を不要にすることができます。
税率は配当所得と同じく20.315%となり、内訳は、所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%となります。

NISAの基礎知識

NISAとは、2014年1月から導入された少額投資非課税制度のことを言います。NISAについて押さえておきたいポイントは以下になります。

  1. 概要
    年間120万円までの投資にかかる売却益や配当金について、非課税となる制度。少額投資非課税制度、通称:NISA。
  2. 非課税期間
    非課税になる期間は5年間となります。
  3. 利用可能な人
    日本国内に在住している20歳以上の人が対象となります。
  4. 口座開設手続き
    口座開設については証券会社や銀行を窓口に行うことができます。なお、口座開設の際はマイナンバーカードが必要となります。
  5. 対象商品
    対象商品は、上場株式、株式投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)などが該当します。なお、預貯金、公社債、公社債投資信託などは対象外となります。
  6. その他
    NISA利用の際は、口座開設が必要で、すでに特定口座や一般口座に保有している株式等をNISA口座へ移行することはできません。また、NISA口座で生じた損失については、なかったものとされるため、他の口座で生じた利益と損益通算や繰越控除はできません。なお、非課税枠の繰越はできません。その他、同一の勘定設定期間内で、所定の手続きを行えば、1年ごとに異なる金融機関で開設したり、同期間内に口座を廃止した場合でも口座の再開設をしたりすることは可能です。

その他のNISA

NISAは、一般的なNISAの他につみたてNISAとジュニアNISAなどのNISAがあります。
押さえておきたいポイントは以下になります。

  1. 概要
    ・つみたてNISA:年間40万円までの投資にかかる売却益や配当金について、非課税となる制度。
    ・ジュニアNISA:20歳未満の子供1人つき、年間80万円までの投資にかかる売却益や配当金について、非課税となる制度。
  2. 非課税期間
    ・つみたてNISA:非課税になる期間は20年間となります。
    ・ジュニアNISA:非課税になる期間は5年間となります。
  3. 利用可能な人
    ・つみたてNISA:日本国内に在住している20歳以上の人が対象となります。
    ・ジュニアNISA:日本国内に在住している20歳未満の人が対象となります。
  4. 口座開設手続き
    つみたて・ジュニア共通:口座開設については証券会社や銀行を窓口に行うことができます。
  5. 対象商品
    ・つみたてNISA:対象商品は、長期の積立・分散投資に適した一定の公募等株式投資信託
    ・ジュニアNISA:一般NISAと同じ。
  6. その他
    ・つみたてNISA:一般NISAとの併用はできません。
    ・ジュニアNISA:一般NISAと違い、金融機関の変更ができません。

まとめ

今回は、学科の6教科の3科目目「金融資産運用」のうち「税金とNISA」についてお伝えしました。

税金については、次回4科目目「タックスプランニング」で詳しく解説して行きますので、今回はNISAについてしっかり復習しましょう。

最近は老後の資産形成としてNISAが注目されてきており、よく目にすることも多いのではないでしょうか。NISAにも種類がありますので、自分はどのNISAが良いのか考えてみるのも良いでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました