
この記事では、ITパスポートのテクノロジ系の大分類の1つ「基礎理論」について詳しく解説します。
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基礎理論とは
「基礎理論」の問題内容は、基礎理論・アルゴリズムとプログラミングの2つに分類されます。
基礎理論
コンピュータープログラムに必要な2進数や10進数、確率・統計の基礎知識について問われます。
アルゴリズムとプログラミング
データ型・データ構造について、アルゴリズムの基本について問われます。
また、プログラミングについて、プログラミング言語について問われます。
アルゴリズムは算法とも呼ばれ、コンピューターによる数値計算やデータ処理を行う上で、正しい「解」を得るために必要な計算方法を表したものです。
その算出方法をコンピューターに指示するために必要なものがプログラミングと呼ばれる電子文書です。
効率的な計算方法をコンピューターに指示することで、速くて正確な「解」を大量に得ることができます。
ITパスポートでは、このアルゴリズムの基本、プログラミング言語について出題されます。
基礎理論の勉強法と基礎用語
過去問がそのまま出ることはあまりないので、過去問の答えを覚えるだけでは対策不足です。
なぜその答えに繋がるのかを、理論的に理解することが重要です。
コンピューターに必要な数学的要素(離散数学、応用数学)も出題され、難しい内容ですが公式を覚えることによって、取れる点数も一気に上がりやすくなります。
さらに用語問題、計算問題がそれぞれ一定の割合で出題されますが、割合として用語問題の方が多く出題されます。しっかりと用語を覚えて点数アップにつなげましょう。
基礎理論
- 2進数
「0」と「1」だけで数値を表現したもの。2進数は、「2」になるときに桁が繰り上がる。 - 基数変換
10進数や2進数などを変換すること。 - 命題
正しいか正しくないかをはっきり判断できるもの。 - 真理値表
全てのパターンとそれに対する結果の値を表にしたもの。 - 論理演算
「0」 と「1」のみを用いた演算。コンピューターの世界では、命題が正しいとき「1=真」、正しくないとき「0=偽」と解釈して演算する。 - AND
AとBの両方が「1(真)」の場合に「1(真)」になる論理演算。
アルゴリズムとプログラミング
- 配列
プログラムで扱うデータ構造において、同じ長さのデータを並べたもの。一般的には、配列に格納できるデータの個数はあらかじめ決めておく場合が多い。 - ファイル
情報システムにおいて、外部記憶装置を使って情報をひとつのかたまりとして扱うための単位のこと。 - 整列
特定の規則に従ってデータを並びかえること。 - フローチャート
ある作業について処理手順や工程などの一連の流れを表した図のこと。 - プログラミング言語
計算機に対して動作手順、動作方法、動作内容などを適切に指示するために用いられる、人工的に構成された言語体系のこと。
基礎理論の例題に挑戦!
<例題>
パスワードの解読方法の一つとして,全ての文字の組合せを試みる総当たり攻撃がある。”A”から”Z”の26種類の文字を使用できるパスワードにおいて,文字数を4文字から6文字に増やすと,総当たり攻撃でパスワードを解読するための最大の試行回数は何倍になるか。
A、2倍
B、24倍
C、52倍
D、676倍
<解答> D、676倍
総当たり攻撃は、特定の文字数および文字種で設定される可能性のある組合せのすべてを試すことでパスワードの特定を試みる攻撃手法です。
総当たり攻撃では最後の1回で一致したときに最大の試行回数となるので、最大の試行回数は設定可能なパスワードの総数と一致します。
“0”から”9″の数字を使用する4桁のパスワードの総数が「10×10×10×10=10,000個」であるのと同様の考え方で、”A”から”Z”の26種類の文字を使用できる4文字のパスワードの総数は「26×26×26×26=456,976個」、26種類の6文字では「308,915,776個」になります。
設問では、文字数を4文字から6文字に増やしたときに試行回数が何倍になるかを問うているので、割って答えを求めます。
308,915,776÷456,976=676倍
したがって「D、676倍」が正解です。
まとめ
今回はテクノロジ系の大分類、基礎理論について詳しく説明しました。
過去の問題を解くだけでは点数には繋がりづらく、公式を覚え、更になぜその答えになるかをしっかりと理解出来る様にして点数アップにつなげましょう!
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