今回は秘書検定3級の試験対策の第4段!
秘書の仕事や上司の仕事を学ぶ「職務知識」の続きで「秘書の仕事範囲」「指示の仰ぎ方」「上司への苦情に対処する」こちらについて見ていきたいと思います。

秘書の仕事の範囲
秘書とは、社長や役員、医師、政治家、弁護士などにつき、庶務のすべてを管理し、処理する仕事で、上司が本業に集中できるよう裏で支える補佐の役目を担います。
気遣いは大変重要ですが、行き過ぎて越権行為(許されている権限の範囲を超えたことを行うこと)にならないよう気をつけなければなりません。
例えば上司が入院している場合を考えてみましょう。
秘書A子は上司が不在の間以下の対応をしました
- 予定されていた会議を欠席する旨を主催者に伝えた。
- 来客に上司が病気で応対できないと伝え、代理の者でもよいか聞いた。
- 入院中の上司に仕事の報告を行う。
実はこれらはどれも不適切な行為です。
- 1は秘書の勝手な判断で会議の欠席をしており、越権行為に当たります。
- 2は社外の人間に対して、上司が病気であることを軽々しく伝えてはいけません。あの会社はもしかしたらダメかもしれないという印象を取られる恐れもありますので気を付けて対応することが重要です。
- 3は入院中の上司には、病気の治療に専念してもらうことが一番です。仕事の報告を行う必要はありません。
上司が入院中の場合は何かと対応に追われて大変かもしれませんが、こういった時こそ秘書が役立てる時でもあります。
自身の業務の範囲や自身の行動によりどのような影響が出るか考えながら仕事を進めていくことが重要です。
指示の仰ぎ方
秘書であれば上司から指示を仰ぐことも必要です。
まずは指示を受ける手順から見てゆきましょう!
- メモ用紙と筆記具を用意する。
- 指示を受けたら、気持ちを集中して最後までしっかり聞く。
- 指示内容を聞きながら、要点をメモする。
- 指示が終わったら、復唱して確認する。
- 不明な点や疑問点は最後に確認する。
このようにメモを取り、最後に確認することが重要です。
この時、手が放せないことがあってすぐに指示を受けられない場合は、その事情を話して後でもよいか確認しましょう。
仕事は、納期や重要度などを考慮して優先順位を付け、それに従って処理するのが原則です。業務が重なった場合は上司に確認しておくことが大切ですので忘れないようにしましょう!
そして、もしその仕事が間に合わない場合などの対応も考えることが重要です。その時は、上司に要する時間や人数などを話し、手伝いを頼んでよいか確認します。
引き受けた仕事の進行状況から、期限までに出来そうもないと判断した場合、できるだけ早く今後の見通しを上司に報告し、指示を仰ぐようにしましょう。
ギリギリになって「間に合いません」と報告してはいけません。その時点で上司にもどうすることも出来なくなっているからです。
上司への苦情の対処
秘書の仕事をしていると上司への苦情に対処しなければならない場合もあります。
例えば、“秘書A子の上司へ部下が連絡するときは、メールですればよいことになっている。しかし上司はあまりメールを見ないので、業務に支障が出ていると部下から苦情が出ている”
このような場合はどうでしょう?
- 自分にもメールを送ってもらう
- 急ぎの場合は知らせてもらう
- メールでの連絡を辞めてもらう
このように様々な選択肢があります。場合にはよりますがこの場合の解答は「急ぎの場合は知らせてもらう」が最も適しています。
なぜなら、メールでの連絡は便利ですが、上司にとっては常にメールチェックをしなければならず、手間がかかります。
このようなことをカバーするのも秘書の仕事なので、急ぎのものはA子が取り次ぐようにすれば業務に支障をきたすことはありません。
メールの内容は上司が直接読むべきですから、送ったということを知らせてもらうのが最適になります。

まとめ
秘書は主に上司の身の回りの手伝いをするのが主な仕事です。
業務の範囲や仕事の優先順位を考えながら進めていくことが大切です。もし悩んだときは上司に直接相談することも重要なことになります。
次回は職務知識の第三段になります。秘書検定は1つ1つの出題科目を丁寧に学ぶことによって、ビジネスマナーの達人になれます。皆さんも一緒に頑張っていきましょう!
コメント