今回は秘書検定3級の試験対策の第2段!
「求められる資質」の続きを一緒に学んでいきましょう。実際の試験でも全35問中の5問がこちらの範囲から出題されるので、気を引き締めて取り組みましょう。

求められる資質で問われること
「求められる資質」では、秘書としての心構えや必要とされる能力について問われます。
そのため、秘書にはどういった人柄が要求されるのかしっかり押さえておくことが必要です。
今回は「求められる資質」から出題される仕事の進め方、機密事項、取り次ぎ、スケジュール変更のうち取り次ぎ、スケジュール変更について解説いたします。
3.取り次ぎ
たとえ「会議中、電話は取り次がないように」と指示されていても、緊急の場合は取り次がなければなりません。また、別件が入っている際でも次の場合は基本的に取り次ぐようにします。
例えば以下の場合
- 取引先の転任・着任のあいさつ訪問
- 上司の恩師・親友の訪問
- 社長など、上司の上役からの呼び出し
- 紹介状を持ってきた客の訪問
- 緊急の用事で部下が来た場合
- 家族からの緊急電話
- 家族や社員の事故や急病といった緊急事態
このような場合は他に業務があった場合でも対応することが求められるので注意が必要です。問題文に「緊急の用事」などがありましたら他に優先業務がある場合でもでもそちらを優先させましょう。

4.スケジュール変更
秘書業務の中でスケジュール変更は度々発生します。
こちら側の都合で変更せざるを得ないときに、相手への対応は慎重に行います。
留意点としては以下です。
- 丁重に詫び、理由を説明する。
→この時、「急用のため」と理由を話すことがポイント! - 先方の都合を優先する。
→変更後の約束は先方の都合を優先することなので、相手の都合を2,3聞いておき、検討する。 - 同じ相手に変更を繰り返さない。
→変更の繰り返しは相手に失礼になると同時に上司の信用を失うので注意が必要!
ちなみに、上司が面会を断った客から「秘書の名刺をもらえないか」と言われることがあります。
この場合、上司が面会を断ったということは関わりを持たない方がいいので渡さないように理由を作るのですが、「渡せません」などと、そのまま伝えてしまうと相手を不快にさせます。
その時は角が立たないように機転を利かせて「名刺を切らしております。」と断りましょう。
例題
それでは最後に問題に挑戦してみましょう。
問題
営業部長秘書A子は上司の外出中に宣伝部長から、金曜日の午後に打ち合わせをする時間が取れるかと聞かれた。今日は火曜日。A子は上司が電話で、友人と金曜日の3時に何か約束をしているのを耳にしている。このような場合A子は、上司は外出中と言った後、宣伝部長にどのように対応するのがよいか。次の選択肢が、それぞれ正しいか否かを答えなさい。
- 宣伝部長の用件と打ち合わせに要する時間を尋ね、上司に伝えておくと言う。
- 上司が戻ったら金曜日の午後に時間が取れるかどうか確認して連絡すると言う。
- 上司が外出から戻る時間を伝え、そのころ連絡するので待ってもらえないかと言う。
- 上司は金曜日の3時は友人と約束をしていたと話し、その日の空いている時間を伝えておく。
- 上司はその日の午後は予定が入っているらしいと話し、宣伝部長の都合のよい時間を聞いておく。
解答 4
上司はどちらを優先するか分からないのに、独断で上司の事情、しかも私的なことを伝えるべきではない。
まとめ
秘書の仕事は上司とのコミュニケーションだけではなく、社内の他部署の人や社外の方とのコミュニケーションが必要となります。
また、スケジュール変更や急な来客など、想定していないハプニングが起きる中で、上司や相手の気持ちを察した行動が求められます。
自分の中での常識と、社会で求められる常識を照らし合わせながら、秘書として求められる行動が取れるように、学びましょう。
次回は秘書として働く上で必要な知識を深めるため「職務知識」の分野に入ります。秘書検定は1つ1つの出題科目を丁寧に学ぶことによって、ビジネスマナーの達人になれます。皆さんも一緒に頑張っていきましょう!
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