簿記3級講座「現金等の貸し借り1」

簿記

みなさん、こんにちは。youtubeで簿記3級講座を展開しておりますが、それをブログでも紹介します。動画が良い方は下の動画をどうぞ。

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金銭の貸し借り

まず金銭の貸し借りの場面を見てみましょう。

(例題)
取引先のA社に1,000円を現金で貸し付けた。

借方科目金額貸方科目金額
貸付金1,000現金1,000

貸したお金は「貸付金」という勘定になります。後で返してもらえる権利(資産)ですので、借方に記載をします。

(例題)
A社から3ヶ月分の利息(年利率4%)をつけて返済があった

貸したお金には金利が付きます。今回は年利率4%の3ヶ月分です。

金利は、4%÷12ヶ月(1年)×3ヶ月=1%となります。

したがって、受取利息は、1,000円×1%=10円となります。
受取利息は収益なので、貸方に記載をします。

借方科目金額貸方科目金額
現金1,010貸付金
受取利息
1,000
10

(例題)
銀行から1,000円を現金で借り入れた。

今度は、お金を借りました。
借入金は負債なので、貸方に記載をします。

借方科目金額貸方科目金額
現金1,000借入金1,000

(例題)
3ヶ月分の利息(年利率4%)をつけて返済をした。

借りたお金には金利をつけて返す必要があります。上と同じ年利率4%の3ヶ月分です。
したがって、支払利息は10円です。支払利息は費用ですので、借方に記載をします。

借方科目金額貸方科目金額
借入金
支払利息
1,000
10
現金1,010

(注)お金を貸し付け、手形を受け取った場合「貸付金」ではなく、「手形貸付金」とします。
逆に、お金を借り入れ、手形を振り出した場合「借入金」ではなく、「手形借入金」とします。

未収金・未払金

「商品」を販売し、代金を後で受領する場合は、「売掛金」でした。

一方、それ以外の取引で、後で受領する場合は、「未収金」となります。
たとえば、店舗として利用していた建物を売却し、代金を後払いとしたような場合です。

また、「商品」を仕入れ、代金を後で支払う場合は、「買掛金」でした。

一方、それ以外の取引で、後で支払う場合は、「未払金」となります。
たとえば、事務所で使用するパソコンを購入し、代金を後払いとしたような場合です。

前払金・前受金

大きな取引や初めての取引先の場合、商品を受け取る前に、手付金などを支払うことがあります。
これを前払金といいます。

(例題)
机を10台仕入れることとし、まず手付金として500円支払った。

借方科目金額貸方科目金額
前払金500現金500

前払金は、支払うことにより取引先への権利を取得することになりますので、資産として借方に記載をします。

(例題)
机が納入されたので、残代金1,500円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
仕入2,000前払金
現金
500
1,500

机が納入されたことによって、2,000円の仕入が発生します。仕入は費用なので、借方に記載をします。

一方、代金の一部は前払金を充てています。これにより前払金という資産がなくなるので、貸方に記載をします。

(例題)
椅子を5脚販売することとし、まず手付金として300円受け取った。

今度は、商品の納入前に手付金を受け取りました。これを前払金といいます。
前受金を受け取ることにより、相手方に対する義務(債務)が発生するので、負債として貸方に記載をします。

借方科目金額貸方科目金額
現金300前受金300

(例題)
椅子を納入し、残代金700円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
前受金
現金
300
700
売上1,000

椅子を納入したことによって、売上が発生します。売上は収益なので、貸方に記載をします。

一方、椅子の納入により、前受金を受け取ったことによる義務も消滅する、つまり負債がなくなるので、借方に記載をします。

竹井 弘二

FP技能士1級、行政書士
大手資格試験予備校での講師としてキャリアをスタート。その後、IT企業の総務・法務を担当した後、独立。
現在は、就労移行支援事業所を運営し、障がいをお持ちの方の就労をサポートしつつ、集合研修や資格試験の講師も担当する。

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